FX自動売買の必勝理論、大石流の理論とフレームワーク”FXの5S”をご紹介します。

FX自動売買の理論FX Trading Strategy

一般人がFXで勝つ方法は、自動売買しかない?


FX は投資ではありません。投機、ギャンブルです。

しかし、様々なギャンブルと比べて、FX は非常に単純です。
上がるか、下がるか、この2択しかありません。
スプレッドという形で支払う経費も微々たるもので、負けにくいギャンブルなのです。

それでは、FX に必勝法はあるのでしょうか?
残念ながら、他のギャンブルと同様、存在しません。
有るのは、分析を繰り返し、勝率を上げ、勝ち負けを繰り返しながら資金を増やす現実的な確率論だけです。

ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、FX には様々な分析手法があります。
これらを駆使し、利益を上げ続けているプロトレーダーも少なくありません。

それでは、プロトレーダーの手法をマネすれば、誰でも勝てるのでしょうか?
答えは NO です。

FX はユーザー間の通貨売買なので、誰かが勝てば、誰かが負けています。
しかし誰も、負けようと思って取引をしている人はいません。
使っている指標にも差がないのに、勝者と敗者が生まれます。
それも、圧倒的に稼ぐ小数の勝者と、大多数の敗者に分かれているのです。

この理由として、私は行動経済学のプロスペクト理論を信用しています。
この理論は、同じ金額でも状況によって人の感じる価値が異なることを説いています。
そしてその価値の感じ方は、統計をとるとある法則性に従っているのです。

プロスペクト理論

投資の世界で考えると、利益よりも損失を過大評価してしまうことになります。

損失を過大評価すると、少しの損失でも負けるということ自体に強い抵抗があり、なかなか損切りすることができません。
もう少し待てば購入時のレートに戻るかも、損切りするにしても少しでも戻った所で切ろう、そう考えてなかなか損切りできず、損失が膨らんでいきます。

この心理的な歪の係数は、0.35 程度と言われています。
例えば、60 % の確率で勝てる手法を手に入れたとします。
しかし心理的要素で利益確定よりも損切りが常に上記係数分だけ大きいとすると、以下のように損失の方が大きくなってしまいます。

     利益:0.6 × 0.35 = 0.21     損失:0.4 × 0.65 = 0.26

つまり、手法だけを手に入れても、投資の世界では勝てないのです。

以上より、FX で勝ち続ける人は、以下の 2 つの要素を持っていると考えます。

【勝者の要素】
   1.本能か努力により、勝率を上げる手法を持っている。
   2.精神力が非凡で、理論的に利益確定と損切りができる。

先述の通り、FX はユーザー間の通貨売買であり、証券会社の取り分であるスプレッドも低いことから、勝者の要素1.勝率を上げる方法は、比較的入手しやすいです。
60 % 程度の勝率を手に入れることは十分に可能で、これだけで考えれば誰でも資産を増やしていくことができます。

問題は勝者の要素2.勝者のメンタリティーの方です。
スポーツでもビジネスでも、勝者のメンタリティーを持っている人は非凡な活躍を見せます。
非常にレアな特殊能力で、誰でも手に入れることができるものではありません。

つまり、ノウハウだけで勝ち続けることは困難なのです。
誰でも勝てる方法があるとすれば、それはシステムトレード、自動売買だと考えます。
自動売買なら、高い利益率のプログラムを機械的に実行し、感情を一切入れず、機械的に利益確定と損切りを行ってくれます。
勝者の要素1さえ手に入れば、勝者の要素2は不要なのです。

自分自身の経験も加味して、私の結論は、「一般人がFXで勝つ方法は、自動売買しかない!」です。
本サイトはこの考え方に基づき、自動売買で利益を上げる研究をしています。

大石流 FX 自動売買の 5S


私が自動売買 EA を作る時、決まった項目を順番に検討していきます。
5 つのステップに分かれており、全て高いレベルで整合したものだけ、実運用していきます。
この 5 つの検討項目、フレームワークっぽく名前をつけてみたかったので、

「 FX 自動売買の 5S 」

と名づけてみました!

1.Supposition (仮説)

まずは勝てる仮説を作り、必要なインジケーターを組み合わせます。
ここで、仕掛けのロジックが完成します。

2.Safety (安全性)

金融商品は、安全第一です。
ここでロスカットや決済条件など、手仕舞いのロジックが完成します。
エラー処理などの関数も実装します。

3.Stability (安定性)

バックテストを行いながら、パラメーターを調整します。
ドローダウンが小さく、市場変化のばらつきに対するロバスト性が高い、安定した資産曲線を目指します。

4.Study (検討)

バックテストはあくまでテスト、実際に運用しながら最終調整をしていきます。
運用 ⇔ 改善 この繰り返しです。
何度改善してもダメな場合は、切り捨てていきます。

5.Statistics (統計)

どんなに優秀な EA が完成しても、FX に絶対はありません。
各 EA の、リスク、期待収益、相関などを導き出します。
ファンダメンタル分析を加え、ポートフォリオを組みます。

以下、それぞれの詳細ですが、かなりの長文なので暇な時にでも読んでください。

1.Supposition (仮説)


よく FX 雑誌などで、 EA 開発者の以下のようなコメントが掲載されています。

「 EA は、100 個作って 1 個くらい勝てるのができるか、できないかだ。 」
「 EA 開発は、毎週 1 個は作っている。」

これはこれですごい努力なので、全然否定しませんし、尊敬すらします。

しかし、インジケーターの数なんて知れてますし、ほとんどが似たようなものです。
そんなに次々と違うロジックを作れるものではありません。

私の場合は、まずは Supposition (仮説) を立てます。
市場はどう動いて、投資家はどう動くから、こう買ったら勝てる、というストーリーです。

仮説は科学ではなく、論理です。
絶対にそうなるというわけではなく、1 つの可能性にしか過ぎません。
ただ、全くの勘よりも、圧倒的に勝率が上がります。

実際、私は 50 %くらいの確率で、それなりの EA を生み出しています。
私の場合は、次々と EA を生み出すよりも、いくつかの EA を改善し続けて育てる方が好きです。
世の中の真理はそう変わるものではないですから。

以下、私の仮説の例をまとめてみます。

FX を企業戦略の 3C になぞらえて考えてみると、

   市場 (負けたトレーダーの損失合計 − 証券会社の手数料)
 − 競合 (勝ったトレーダーの利益合計)
 = 自社 (自分の利益)

こんな感じですね。
それぞれについて、検討していきます。

・市場 (負けたトレーダーの損失合計 − 証券会社の手数料)

まずは市場、つまり多数の負けトレーダーが存在しないといけないわけです。
この負けトレーダーは、5つに分解できます。

1.国家
  勝つためではなく、国策のために売買します。
  今で言うと、スイス政府の下限値固定や、日本の介入ですね。
  勝とうとしていないので、うまく乗れれば、優良大口顧客と言えるでしょう。

2.企業
  輸出入や決算のために為替交換を行います。
  このため、決算月や月末には大きなトレンドを作ることがあります。
  しかし、リスク回避のために為替予約するケースが多いので読みにくいです。

3.長期投資家
  長期投資を行う、個人資産家やファンドです。

4.プロトレーダー
  短期売買を行う、個人資産家やファンドです。
  大きくレートを動かし、一般トレーダーのロスカットを飲み込み、決済して利益を出します。
  特にポンドのような流通量の少ない投機市場はプロに荒されます。
  取引量が少ない月や時間帯も、彼等にいいように動かされることが多いです。

5.一般トレーダー
  我々です。
  行動経済学のプロスペクト理論により、普通にトレードすると負けます。

さて、この中で、よく負ける優良顧客は誰でしょうか?
今回の私の仮説では、
勝とうとしていない 1.国家、
プロスペクト理論分は負けるはずの 5.一般トレーダー、
この2つのセグメントをターゲットに、彼等のロスを取ることを狙います。

・競合 (勝ったトレーダーの利益合計) VS 自社 (自分の利益)

FX の場合、競合のセグメントは市場とイコールです。
その中でも勝っている人達、4.プロトレーダー、が最大の競合です。
彼等はプロフィットハンターと呼ばれることもあり、テクニカル分析の天敵です。

資金力も知識も情報量も圧倒的な彼らに、どうやって対抗すれば良いのでしょうか?
ここでまた企業戦略ですが、マイケル・ポーターによると、戦略は3つに分けられます。

1.コストリーダーシップ
2.差別化
3.集中

1.は市場シェアトップの企業が採用し、規模の経済を利用する戦略です。
FX の場合、競合と定義したプロトレーダーは、ここに入るでしょう。

3.は、どこかに集中することで部分的に競合よりも強い環境を作り出す戦略ですが、FX で通貨や売買タイミングを絞ったところで、レートを動かすほどの資金力は、我々にはありません。

2.は、彼等との戦いを避ける戦略です。
中小企業の基本戦略、やっぱり我々には、これしかないですよね。

避ける方法は2つ、
1.競合が売買しない時間のみ売買する
2.ロスカットを深くして競合のロスカットハントを回避する
これくらいしか思いつきません。

ここまでをまとめると、
・国家政策、または個人トレーダーの群集心理を読んでポジションをとる。
・競合が売買する時間を避けてデイトレするか、競合の仕掛けに耐える深いロスカットで中期売買する。
この2つを使って仮説を立てます。

仮説1.国家政策に乗り、深めのロスカットで競合の短期売買を耐えれば、中長期で利益が得られる。

仮説2.競合が売買しない時間に、個人トレーダーの心理を読んでデイトレすれば利益が得られる。

科学とは、再現性があり、誰がやっても同じ結果になるものです。
論理とは、理屈としては正しいが、人間の感情などの外乱が入るので、1つの可能性でしかないものです。
仮説はあくまで論理、人によって違うのは当然ですし、絶対はありませんので、参考程度に見てくださいね。

2.Safety (安全性)


FX に限らず、金融商品は Safety First 安全第一です。

ここ数年、私たちは信じられないような事例を見てきました。
日米を代表するような大手企業が倒産し、
3重系で理論的に壊れるはずが無い原発が事故をおこし、
ウォール街の天才達がリスクを見誤る・・・
世の中に絶対は無い、ということを再確認させられました。

私はエンジニアですが、絶対に事故の起きない製品というのは作ることができません。
物は絶対に壊れますので、これも確率論でしかありません。

安全とは、全てのエラーの可能性を列挙し、何が発生しても致命的な危害を受けないような設計のことです。
FX においても同じで、絶対勝てるとか、必勝法とか、全部ウソです。
どんな変動も有り得ますし、政府が突然政策を放棄することだって有り得ます。

1.どんな変動があっても、資金を超えて借金を背負うことがない、ロスカットの設定とレバレッジ規制。
2.ロスカットの発生確率 × ロスカット時の損益 < 勝率 × 勝った時の利益
3.ロスカット設定ミス、レバレッジ設定ミスを、システムで防止すること。

リスクを想定した上で、万が一の時でも安全だし、確率的には勝てる、というトレードをしましょう。
私の EA の場合、時間条件やトレーリングストップなど、様々な手仕舞い条件があります。
しかし、それはそれとして、ロスカットは 100 %設定しています。

最近の証券会社は、売買時にロスカットを設定できない 「カウントダウン方式」 が主流ですが、もちろん対応しています。
注文発注後、間髪入れずにロスカット設定注文を出します。
このロスカット設定注文、何らかのエラーにより設定できない可能性もあります。
そこで、ロスカットが正しく設定されているかをチェックする関数を実装し、正しく設定されるまで何度でもチェックと設定注文を繰り返します。

このように、様々なエラーに対する処理を関数化し、標準搭載しています。

レバレッジについては、ロスカット深さの上限値を、日本の規制である 25 倍に合わせています。
日本の証券会社で運用している限り、ロスカットが証拠金を越えることが無い、という設計です。

これらのリスクを対策した上で、それをカバーする勝率を実現できるロジックのみ、採用します。
FX はマネーゲームを気軽に楽しむものです。
FX で借金だなんて、絶対にあってはいけません。
皆さんも安全第一で、 FX を楽しんでください。

3.Stability (安定性)


ここでやることは 2 つです。

@ できるだけ一定の資産曲線を作る

次の 2 つの資産曲線を見比べてみてください。





上の曲線は、どの期間もだいたい一定の右肩上がりです。
トレードを始めるのがどのタイミングであっても、勝てますよね。

下の曲線は、ガタガタしてます。
もしトレードを開始した時、まだ予算が少ない時に、凹みにあたったら・・・
一発退場、その後で取り戻すロジックだったとしても、関係ありません。

この危険度を見るのが、バックテストのときに表示される Drawdown です。
この値は、最大の凹み量を示しています。
%で見てしまうと資金の設定に影響を受けてしまいますので、絶対値のpipsで見てください。
この最大の凹み量よりも多い資金で運用するのが、基本です。
できるだけ Drawdown が少なく、安定した資産曲線を目指しましょう。

とまあ、これは普通の話ですよね。
メインでお伝えしたいのは、次のAです。

A できるだけ滑らかな分布の頂点でパラメータ調整する

以下は、パラメータ最適化の 1 シーンです。



ここでグラフを見ずに値だけ見て最適化すると、左の方にある尖った部分を選択しがちです。
しかし、これはやってはいけません。

パラメータとは、何でしょうか?
例えば、インジケーターの期間の設定では、時間ですね。

それでは、レートの反転や価格変動は、一定の周期で発生するのでしょうか?
もちろん、違いますよね。
周期が一定なら、誰でも勝てますから。
複数の要因が重なり、周期は広がったり、狭まったりします。

そうすると、尖った部分でパラメータ調整すると、どうなるでしょうか?
実際に運用すると、必ず少しは周期がずれますので、バックテストと実運用で大きな差が出ます。
あるパラメータが尖った部分の頂点に合わせてあり、他のパラメータもそれに沿って最適化してあるので、全体のバランスが崩れ、多くの場合は負けます。

これが、カーブフィッティングの仕組みです。

それでは、どうしたら良いのでしょうか?
パラメータ調整は、なだらかな曲線の頂点を選べばよいのです。
少しくらい周期がずれても大きな影響の出ない部分です。
上の曲線では、右から 3 つくらい手前のパラメータです。

エンジニアリング的に言うと、品質工学の「ロバスト設計」という概念になります。
最適化とは、最高性能にすることではなく、ばらつきを最小限にすることなのです。

こうして見てみると、実運用がバックテストと同等以上の結果になる可能性など、ほとんど無いのです。
問題は、どのくらいの性能低下に抑えられるか、です。
最適化しすぎたバックテストの性能にだまされず、実運用での成績を見越して調整しましょう。

4.Study (検討)


1 〜 3 で、とりあえず EA ができました。
最低限、バックテストでは勝てる、という EA です。

私の場合は、バックテストには 2000 年 〜 2010 年の 10 年間のデータを使います。
1 〜 3 年くらいのデータだと、売買数が少なすぎて、簡単にカーブフィッテイングに陥ってしまいますので。

そして大切に取っておいた 2011 年 〜 2013 年のデータを、フォワードテストに使います。
フォワードテストというのは、まあバックテストなのですが、未来という仮定で行うものです。
開発時に未検討だったデータで成績が良ければ期待大、急に成績が落ちるようならばカーブフィッティング、というように、運用前に一次フィルタをかけることができます。

ここまで突破した EA も、結局はあくまでもバックテスト。
やっとスタートラインです。
勝てるかどうかは、実際に運用してみないとわかりません。

運用 → 改善 → 運用 → ・・・

これを繰り返して、少しずつ現実に勝てる EA に育てていきます。
これが Study (検討) フェイズで、終わりの無い学習と改善の日々です。

このフェーズは、問題解決の手法を使って実施します。
問題解決といえば、外資系コンサルやトヨタが有名ですが、基本はそんなに違いません。

目的を決める → 分解・分析して問題点を見つける → 原因を深堀りする → 対策する

ざっくりと、こんなステップです。
これは理屈ではわかりにくいので、実際に例をお見せしましょう。

過去にフリー配布していた押し目買いロジックを改善する過程を例に挙げます。


・ 目的を決める

このEA、ユーザーの方から運用結果の報告を頂いたのですが、私の運用結果と大きな差が出ていました。
元々は、とても成績の良いエースだったのですが、近年は負け越す月も増えてきていました。
私の持っているいくつかの口座でバックテストをやってみると、ユーザーの方と同じように負けるという結果が出る口座がありました。

全体的には同じ傾向で、負け回数が 1 回多いだけでした。
口座によって結果が変わってくる要因は、使用レートの違い・時間足の期間誤差・運用開始タイミング・約定能力など、いくつもあります。
これは仕方の無いことなので、問題はそれを許容できないほど危うい EA の方です。

また、最近の傾向として、売買回数がやけに少ないです。
ロスカットが深いため、売買回数が少ないと、1 回のロスカットを取り戻すのに数ヶ月かかってしまいます。
ロスカットが深すぎるのが原因か、ロジックのどこかがおかしくて売買回数が激減しているのか・・・
今回の目的は、以下のように定めました。

目的:押し目買いEAを、2 ヶ月程度の期間で収支が平準化するように改善する


・ 分解・分析して問題点を見つける

負ける結果になるバックテストデータを用いて、分解を行っていきます。

まずは Buy / Sell で切ってみました。
Buy はわるくない一定の資産曲線ですが、 Sell は明らかに 2011 年から負けています。
共通の部分が問題かもしれませんが、Sell をターゲットに分解を進めた方がわかりやすそうです。

次に、ポジションをとるロジック / 決済ロジックで切ってみます。
まずは決済ロジック、利益確定・損切りのポイントを最適化にかけてみました。
どちらもなだらかな推移で、悪くない水準になっており、問題ありません。
特にロスカットは、深くするほど成績は良くなりますので、リスクとのバランスも含めて現状の水準は悪くないと思います。
平準化のために、もう少し浅くしてもいいかな、という程度です。

それでは、ポジションをとるロジック側の各パラメーターを最適化にかけてみます。
トレンド判定のパラメータが 3 つ、売買判定が 2 つあります。
売買判定側は、売買回数の減少と利益上昇に相関のあるパラメータがあります。
今回の目的は「月間利益を平準化すること」ですので、これは据え置きます。

となると、トレンド判定に問題があるということになります。
少し最適化をかけてみると、確かに売買回数がものすごく変わります。
トレンド判定ロジックによって売買が極端に少なくされているようです。

問題:トレンド判定ロジックにより、売買回数が極端に少なくなっている


・ 原因を深堀りする


それでは、この 3 つのパラメータを最適化しながら、原因を深堀りしていきましょう。

3 つのパラメータには完全に相関があるので、同時に変更していく必要があります。
3 つ全てにチェックをつけて、同時に最適化をかけます。
すると、勝手にパラメータを組み合わせて、以下のようなグラフが出てきます。



一番成績の良かった組み合わせ、これに調整だ! ではありません。
Stability (安定性) を忘れないでください。
あくまで、ばらつきを見るのです。
グラフを右クリックして、2D Surface に切り替えてください。



これは、縦軸と横軸に違うパラメータを設定し、その相関を見ることができるモードです。
3 つのパラメータのうち 2 つの関係性を見ています。
色の濃さは、利益を表しています。
このパラメータの組み合わせを変えて、色が濃い場所が密集している部分を選んでいきます。

最も色の濃いセルのすぐ上に真っ白なセルがあり、綺麗なグラデーションになっていません。
色々と試してみると、2 つのパラメータが近すぎると、ちょっとしたきっかけで突然売買回数が激減し、利益が出なくなるようです。
今回は最適化を狙いすぎて、そのようなギリギリのポイントに入りかけているようですね。

原因:パラメータ設定が最適化しすぎて、特異点に近くなっている


・ 対策する

最適化結果を見ると、プロフィットファクターは落とさず、売買回数を 2 倍くらいに増やせそうです。
これで対策して完了、ではありませんよね、もちろん。
運用テストして確認し、ブラッシュアップしていきます。
何度でも改善を繰り返すのです。

今回は一例を挙げましたが、この時の改善には他にも、通貨ペアの変更、ロスカット幅の縮小など、多数の改善を施しました。
時間はかかりますが、こんな感じで改善を続けていくことが重要です。

5.Statistics (統計)


いよいよ最後のステップです。

どんなに優秀な EA が完成しても、FX に絶対はありません。
FX に限らず、どんな投資にも絶対はないので、必ず複数の投資先に分散投資し、リスクを回避するのが基本です。

この分散投資をポートフォリオと呼ぶのは、皆さんご存じの通りですね。
具体的には、投資の期待収益、リスク、相関を検討し、複数の投資先に適切な割合で投資します。


(1) 期待収益

一般的に期待収益率は、以下で表されます。

煤@( 経済状況の発生率 × その状況における収益率 )

バイナリーオプションならともかく、普通の FX において経済状況を分解するのは困難です。
EA の場合、十分に長いバックテスト期間で様々な経済状況を含んでいる、と仮定するしかありません。

トレンドは数年続くことも珍しくありません。
なので、バックテストは 10 年分という長期間のデータで行う必要があるのです。

10 年バックテストで得られた月間平均収益を、とりあえず期待収益と置きましょう。


(2) リスク

普段はずっと勝ち続ける EA でも、負け続けてしまうこともあります。
3年くらい平均すると勝ちだとしても、数ヵ月の間に負けがかたまってしまうと、とても運用を続ける気にはなれません。

この最大負け幅のことを、EA では Maximal drawdown と表現されています。
これが、リスクの参考値になります。
要するにリスクとは、平均値に対するばらつきのことです。
当然、この値が小さいほど良いですね。

一方で、リスクプレミアムという概念があります。
リスクが大きい投資は、リターンも大きくなくてはならない、ということです。
リスクとリターンが釣り合ってさえいれば、うまくポートフォリオに組み入れることで、右肩上がりの資産曲線になります。

ポートフォリオを組む場合、以下の順番でロットを大きくするのが基本です。

リスク小・リターン大 > リスク小・リターン小 > リスク大・リターン大

リスク大・リターン小は、論外ですね、もちろん。
しかし、リスク小・リターン大なんて都合の良い話は、世の中にはありません。

「 圧倒的に儲かる投資とは、インサイダーだけである。」
ロバート・キヨサキの名言です。

よって、 リスク小・リターン小 をメインで組み合わせ、 リスク大・リターン大 をちょっと混ぜる、というのが現実的な戦略になります。


(3) 相関

通常の投資だと、ポートフォリオに組み込む投資先の相関係数を計算します。
これは、それらの投資先にどれくらい相関性があるかを見る指標です。

例えば、投資先を分散したと言っても、全て日本の輸出業者で、円高によって一斉に株価が落ちたら、ポートフォリオの意味はありません。
できるだけ相関の無い組み合わせを選ぶのが、ポートフォリオの基本です。

FX の場合は、もう少し簡単に考えてみましょう。
通貨ペアをふっても、結局はドルやユーロを中心に流れができます。
突き詰めると、Buy か Sell か、トレンドかレンジか、選択肢はそれくらいシンプルになります。

つまり、トレンド系・レンジ系(オシレーター系)を、同じくらい組み合わせるのです。
当サイトのフリー EA は、必ずこのバランスを考慮して4〜5個をセット配布するようにしています。


以上、大石流「 FX 自動売買の 5S 」でした。

長文読んで頂き、ありがとうございました。
共感して下さった方は、ぜひ EA を使って自動売買をやってみてください。

バナー


日本語 / English



大石流FX自動売買 Web Site

FX の始め方から勝ち方まで
【大石流 FX 必勝法?】

自動売買 EA 無料配布中!
【大石流 FX 自動売買】